夏に欠かせないアイテムの浴衣ですが、実は思っているよりも汚れやすいアイテムだということを知っていますか?
縁日などの夏のイベントで着用することの多い浴衣は、汗染みや食べこぼし、泥はねなど、さまざまな汚れが付着しています。
今回はそんな浴衣のクリーニングの方法について解説していきます。
浴衣をクリーニング頻度はどのくらい?洗い方は?
浴衣は着るたびにクリーニングするのがベスト
結論から言うと、浴衣は「毎回着るたびにクリーニングする」が望ましいです。
浴衣は主に夏に着用するため、汗や汚れが付きやすく、着たままで放置すると黄ばみやシミの原因になります。
そのため、浴衣は着用後にすぐにクリーニングに出しましょう。
浴衣の素材によって洗い方が異なる
ひとえに浴衣と言っても、その素材はさまざまなので、当然クリーニング方法も素材によって異なります。
最近は化繊を使った廉価な浴衣などもあり洗濯機や手洗いなど可能ですが、天然素材を使った高価な浴衣の場合はそうはいきません。
なのでそれぞれの浴衣に合わせた方法でクリーニングを行うことが大事です。
浴衣のクリーニング方法について
浴衣のクリーニングをするには大きく分けて4つの方法があります
- 自宅で洗う
- コインランドリーで洗う
- 店舗型のクリーニング店に依頼
- 宅配クリーニングに依頼
自宅で洗う
選択表示を見て「洗濯機マーク」が付いていれば洗濯機で、「手洗いマーク」が付いている場合は手洗いで洗うことができます。
洗濯機で洗う場合は、きちんと浴衣をたたんでから洗濯ネットに入れて洗い、手洗いする場合はの大きめの洗面器などで、おしゃれ着洗いの中性洗剤を使って洗います。
色落ちや色映りをする場合があるので、できるだけ他の洗濯ものとは分けて洗い、洗いあがったらよくすすぎ、軽く脱水をして和服用のハンガーなどで陰干しをして乾かしましょう。
ちなみにお湯を使用すると素材によっては縮むこともあるので、できるだけ水を使うのがおすすめです。
コインランドリーで洗う
「洗濯機マーク」が付いている浴衣の場合はコインランドリーで洗濯できます。
洗い方は自宅と同じく、たたんだ浴衣をネットに入れて洗いますが、乾燥機にかける場合は素材によっては縮んでしまうため注意が必要です。
浴衣は脱水後、すぐに広げて干す必要があるため、コインランドリーでの浴衣の洗濯と乾燥はあまりおすすめしません。
クリーニング店に依頼
浴衣をしっかりとクリーニングしたい人は、クリーニング店に依頼するのがおすすめです。
クリーニング店ではさまざまな素材の浴衣に対応しており、汗抜きやしみ抜きといった専門性の高いクリーニングを行っています。
また、高価な浴衣や帯などは、より専門的な技術を持つ着物・浴衣専門のクリーニング店に依頼することをおすすめします。
一般的な浴衣のクリーニングと比べてやや割高になりますが、仕上がりが丁寧で、大事な浴衣を長くキレイなまま着ることができます。
料金相場は一般的なクリーニング店の浴衣クリーニングの場合は1,100~3,300円(税込)ほど、帯のクリーニングは1,100円(税込)前後なので、合計で2,200~4,400円(税込)が相場です。
着物や浴衣のクリーニング専門店の場合は、浴衣の素材や仕上がりにもよりますが、4,400~6,600円(税込)が相場です。
宅配クリーニングに依頼
近年増えているのがネットを使った宅配クリーニングサービスです。
宅配クリーニングでは、店舗型のクリーニング店と同様に浴衣に特化したプランが多数あり、それぞれの素材に合わせた最適なクリーニングを行います。
宅配クリーニングならパソコンやスマホですぐにクリーニングの依頼が可能なので、浴衣の着用後にすぐにクリーニングに出したい場合には、宅配クリーニングはイチオシのクリーニング方法です。
浴衣のクリーニングにおすすめの人気宅配クリーニング3社
最近はスマホの普及と手軽さから宅配クリーニングを利用する方が増えているため、ここでは代表的な下記の3つの宅配クリーニングサービスを紹介します。
- リネット
- せんたく便
- DEA(デア)
浴衣単品の依頼なら「リネット」
宅配クリーニングの大手「リネット」では、1点から浴衣のクリーニングが依頼できます。
基本的なクリーニングでは、汗や汚れ、シミなどを除去してくれます。
また、浴衣には抗菌・消臭・防臭ができる「銀イオン抗菌防臭仕上げ」という有料オプションがあります。
複数の浴衣の依頼なら「せんたく便」
複数の浴衣や帯のクリーニングを依頼する場合は「せんたく便」の浴衣パックがおすすめです。
4点まで同一料金で、浴衣4着でも帯4本でもクリーニング可能です。
さらに丁寧に仕上げたい場合は撥水加工、防虫加工、リンス加工、匂いブロック加工ができる「プラチナ加工」がおすすめです。
1パックにつき6,600円(税込)かかりますが、たとう紙に包んで返却されるのでそのまま長期収納に適しています。
高級な素材の浴衣の依頼なら「DEA(デア)」
宅配クリーニング「デア」は、着物・浴衣に特化したコースがあり、カジュアル浴衣から高級浴衣までクリーニングができます。
専門店ならではの高度な技術で色移りしない加工をしてから水洗いができるので、まるで新品のような仕上がりになると評判です。
さらにオプションで糊付け仕上げもできるため、男性用の浴衣などにもおすすめです。
浴衣の宅配クリーニングの料金相場
1点あたりの料金(税込) | オプション(税込) | |
リネット | 浴衣:3,410円 浴衣帯:2,519円 | 銀イオン抗菌防臭仕上げ:1着440円 |
せんたく便 | 浴衣・浴衣帯:1,919円 ※4点セットで7,678円 | プラチナ加工:1パック6,600円 |
デア | 高級浴衣(帯別):4,950円 カジュアル浴衣(帯なし):2,750円 | 特殊シミ抜き:2,200円~ 張り出し加工(糊付け):3,300円~ など |
1着あたりのクリーニング料金が一番安いのは、「せんたく便」の浴衣4点パックです。
クリーニングしたい浴衣が数点ある場合は、「せんたく便」の4点パックがイチオシです。
浴衣の宅配クリーニングの仕上がり日数・保管期間
仕上がり日数 | 保管の有無と日数 | |
リネット | 最短21日 | 無 |
せんたく便 | 最短5日 | 有/最長90日 |
デア | 約3週間 | 有/最長8ヶ月 |
仕上がり日数は繁忙期によって差がありますが、「せんたく便」の浴衣パックが早いです。
「デア」は料金内に最大8ヶ月の保管サービスが含まれているので、保管を希望する場合は「デア」の浴衣クリーニングがおすすめです。
浴衣クリーニング後の保管とお手入れ方法
クリーニング後はしっかりと乾燥させる
宅配クリーニングなどから返却された後は虫干しをするなどして、しっかりと乾燥させてから収納・保管しましょう。
返却された浴衣はビニールや不織布に包まれていますが、内部に湿気がこもっている場合があります。
少しの湿気でも浴衣にとってはカビやシミの原因になるので、乾燥はしっかりと行いましょう。
保管前には汚れチェック
クリーニングに依頼した場合でも、頑固なシミや汚れに見落としがある場合があります。
宅配クリーニングでは、仕上がりに満足がいかない場合は再仕上げも可能なので、クリーニング後はしっかりと浴衣の状態をチェックしましょう。
着用前にもしっかりと虫干しを
保管してあった浴衣を着用する前にもきちんと虫干しをすることがおすすめです。
長い間保管していた浴衣は、防虫剤の匂いなどがついていたり、折り跡がついていたりします。
キレイに浴衣を着用する場合は、衣文掛けなどに掛けて1~2日ほど虫干しをして着用しましょう。
浴衣をクリーニングに出す際の注意点
ちなみに、下記のようなケースだと場合によってはクリーニングができないことがあります。
- 濡れた状態の浴衣
- 破損やほつれのある浴衣
- 複雑な刺繍やスパンコールなどがある浴衣
濡れた状態で浴衣をクリーニングに出すと、色移りやカビの原因になるので、きちんと乾かしてからクリーニングに出しましょう。
破損やほつれがある場合、クリーニングによって破損がひどくなってしまう場合がありますので注意が必要です。
また、特殊な加工やスパンコールなどの繊細な加工については、お店によってはクリーニングできない場合もあるので、必ず事前にクリーニング店に確認を入れるようにしましょう。
まとめ
- 浴衣は素材によってクリーニング方法が異なる
- お店で頼むなら宅配クリーニングが手軽で便利
- クリーニング後の保管にも気をつけること
- クリーニングに出す際は浴衣の状態に要注意
浴衣のクリーニングは素材や汚れの程度、浴衣の枚数によって方法や料金が異なりますので、ぜひ自身に合ったクリーニングで浴衣をキレイにして夏を過ごしましょう!