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ピークシーズン前倒しでコンテナ運賃指数が急騰!紅海危機の影響で高止まりの見通し

5月2日時点では安定していたコンテナ運賃ですが、9日には一転してスポット運賃(随時契約)が急騰しました。
また、輸送力のひっ迫やコンテナ不足により、2024年のピークシーズン(7月~10月)は、コンテナ運賃が高止まりする可能性があります。

原因は、紅海危機でスエズ運河を経由してアラビア海に出る航路が使えないためです。
迂回航路や代替輸送で対応していましたが、2024年5月現在では複数の要因が重なり、コンテナ運賃の急騰に繋がっています。

この記事では、急上昇した運賃と海上コンテナ輸送が抱えている問題、今後の見通しを以下のように解説します。

  • WCIとSCFIの運賃指数が急上昇
  • ピークシーズン前に貨物量が増加
  • 海上コンテナの注文殺到
  • 迂回航路で距離と日数が伸びてコンテナ船が不足

この他にも、今まで混雑しなかった港にコンテナが集中しており、現地では対応に追われているそうです。

以上のように、コンテナ運賃の急上昇には複数の問題が絡み合っています。
2022年に起きたコンテナ不足とは異なり、今回はコンテナ、船、港のそれぞれで問題を抱えています。

海外メディアでは「酸っぱい味(状況が良くない)の海上輸送カクテル」とタイトルをつけているくらいです。
適切な対応がされないままだと、運賃の高騰に拍車がかかるかもしれません。

コンテナ運賃指数のWCIとSCFIが急上昇

2023年12月に紅海危機が起きて、翌年1月にコンテナ運賃が急騰しましたが、今回はそれ以上の高騰を見せています。
国際的なコンテナ運賃の指標となるWCI(世界コンテナ指数)とSCFI(上海輸出コンテナ指数)の値動きを確認していきましょう。

40フィートコンテナが4,000ドル超えで急騰

画像引用:World Container Index| Drewry

5月23日に発表されたドリューリー(Drewry)社のWCI(World Container Index:世界コンテナ指数)は、40フィートコンテナあたり4,072ドルとなり、前週比で16%上昇しました。
紅海危機で運賃が高騰した1月の3,964ドルを超えています。
5月2日の時点では2,725ドルだったのが、5月9日には3,159ドルに上昇し始めて約3週間で運賃が急騰しています。

画像引用:World Container Index| Drewry

上海からの航路の運賃も軒並み上昇し、安定しているのはロサンゼルス行きや、ニューヨーク~ロッテルダム行きなど一部です。
ドリューリー社は、コンテナ輸送の需要増加と、輸送力のひっ迫、空コンテナの戻りが悪いことが原因で運賃が上昇していくと予想しています。

上海輸出コンテナ指数も高騰

画像引用:コンテナ船運賃SCFI CCFI指数

5月24日時点でのSCFI(Shanghai Containerized Freight Index:上海輸出コンテナ指数)は2,703ドルとなり、紅海危機で高騰した最高値2,239ドルを超えています。
SCFIは、上海航運交易所が発表する上海発のコンテナ船のスポット運賃をまとめたものです。

ドリューリー(drewry)社のWCIと同様に、荷動きを把握する際に指標とされることが多いです。
他にも、中国全土の運賃指数を表すCCFI(China Containerized Freight Index:中国輸出コンテナ運賃指数)がありますが、SCFIのほうがリアルタイムで値動きが把握できるとされています。

需要が本格的に高まるピークシーズン(7月~10月)前でありながら、どちらのコンテナ運賃も急騰しています。
6月頃には、本格的に物量が増えだすと見込まれるため、運賃の上昇傾向は続くでしょう。

ピークシーズン前に貨物量が増加!企業が在庫確保に躍起

ピークシーズン前でありながら、コンテナ輸送の需要増加が目立ってきています。
このような前倒しで注文が行われるのは、パンデミックによる海運コンテナの歴史的な大混雑が記憶に新しいためです。

そのため、第3四半期のピークシーズンで輸送力がひっ迫する前に、各国の企業が商品在庫を確保しようと動いたことが、スポット運賃の上昇につながったと考えられます。

また、NFR(National Retail Federation:全米小売業協会)は、アメリカの主要コンテナ港での月間の輸入貨物量が、この夏から初秋にかけて一貫して200万フィートを超える見通しと発表しています。

画像引用:NRF | Monthly Import Cargo To Reach 2 Million TEU Through Early Fall

これは、アメリカの国内消費が底堅いと分析され、小売業界が在庫確保を急いでいると考えることが可能です。

このような動きに拍車をかけているのは、アメリカが発表した中国製品に対する関税の引き上げです。
対象は、電気自動車(EV)や太陽光発電設備、半導体などに限定されていますが、市場の懸念材料となっています。

このため、ピークシーズンによる輸送力のひっ迫や、関税の引き上げなど、市場が大きく変化する前に、商品在庫を輸送するという動きが活発になっているといえるでしょう。
また、企業は在庫切れになるよりも、過剰在庫を許容する方向で、商品を確保しているといえます。

その結果、ピークシーズン前でありながら、コンテナ輸送の需要が増加し、運賃が高騰しています。

海運コンテナの注文殺到!メーカーは8月まで予約でいっぱい

海上輸送の需要増加に伴い、コンテナ需要も急増して注文が殺到しています。
特に、新型ドライコンテナの生産がパンデミック以降で最高水準に達していると、リネリティカ(Linerlytica)社が分析を発表しました。

同社は、海運業界でコンテナ輸送のデータ分析や市場予想をしている企業であり、5月14日に自社サイトでコンテナ不足と生産数の急増について報告しています。
この報告によれば、コンテナ不足は、2023年末から発生しており、ドライコンテナの新規生産が急増しているそうです。

しかも、4月だけでドライコンテナの新規生産は52万TEUに急増し、2023年の月間平均の3倍に達しました。
工場での生産は7月末まで埋まっており、世界2位のコンテナメーカーである東方国際コンテナ(Dong Fang Container)社も、8月まで予約済みと述べているそうです。

新規コンテナの生産数は、2023年の197万TEUに対して、2024年は400万TEUを超えると予想されています。

コンテナ発注数が最も多いのは、スイスの海運会社MSC(約40万TEU)、次いで日本のONEと台湾のEvergreenが続いています。
もともと海運会社が紅海を避けて、アフリカの喜望峰を迂回する航路を選ぶようになったことで輸送時間が延長され、コンテナ不足が懸念されていました。

しかし、需要の前倒しが起きたことで、コンテナ不足が顕著になりつつあります。
したがって、コンテナ不足が深刻化する前に、十分な量を供給できるか否かでコンテナ輸送のひっ迫度合も変わるでしょう。

喜望峰の迂回航路で距離と日数が伸びてコンテナ船が不足

複数の海外メディアでは、需要の増加で輸送力が不足していると報じています。
実は紅海危機が起きる前までは、2024年はコンテナ船の供給過多になると分析されていました。

実際に2024年4月の新造船の納入数が59隻(積載量34万2,200TEU)に達し、納入船数と月間の新規積載量の増加と、両方で新記録を樹立したそうです。
また、積載量は前年比で10.4%増(2,950万TEU)に達したとされています。
しかし、5月現在では需要のほうが速く伸びており、船の積載量不足は今年10月まで続くと見込まれています。

このような問題が起きているのは前述したように紅海危機が原因です。
ジェトロは、スエズ運河を通過する船の数が1/3に減少しているとビジネス短信で発表しています。

つまり、スエズ運河を通過して運ばれていた貨物の大半がアフリカの喜望峰を迂回して運ばれているということです。
もちろん、一部は航空輸送や大西洋を渡りパナマ運河を通過するルートに切り替えているはずです。

しかし、アジア~ヨーロッパ間で貨物を運ぶ場合は、アフリカの喜望峰を経由する航路が主流になるでしょう。
そのため、需要がこのまま増加していく場合、コンテナ船の不足が7月頃から顕著になると見込まれています。

駆け込み需要で終わらなければコンテナ運賃は高止まりの見通し

ピークシーズン前にコンテナ輸送の需要が増えたものの、十分な輸送力が確保できず運賃が急騰しました。
理由は、紅海の安全が確保されないため、迂回航路により輸送日数が伸びて、船と海上コンテナの必要数が増えているからです。

前倒しでコンテナ輸送の需要が伸びたのは、市場の懸念材料やアメリカ国内の消費動向が底堅いとの見方から在庫確保が例年よりも早く始まったためと考えられます。
また、大手海運各社が5月中旬からピークシーズンの割り増し運賃を適用していることも理由の一つといえるでしょう。

これら複数の要因により、海上輸送コンテナと船不足が顕著になり、運賃の高騰を招いたといえます。
とはいえ、海運各社にとっては運賃の高騰は好ましいことであり、業績が良くなる条件の一つです。

デンマークの海運会社のマースクは、第1四半期の業績発表の中で、業績の回復の理由を需要の増加と、長期化する紅海危機が組み合わさったものと分析しています。
また、需要増加と紅海危機は収束することはなく、2024年後半まで続くと予想を発表しています。

このような見方がある一方で、海上輸送に必要なコンテナや船、また港の混雑が適切にコントロールされれば、運賃は落ち着いていくでしょう。

しかし、楽観視できる材料が少ないのも事実です。
5月現在の需要増加がピークシーズン前の駆け込み需要で終わらずに、7月頃に落ち着かなければ、コンテナ運賃はさらに高騰し、商品価格にも影響を与えるでしょう。

参考サイト

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お客様の声

✨🎍【新年のごあいさつ】🎍✨
新年あけましておめでとうございます!

旧年中はたくさんのご愛顧をいただき、誠にありがとうございました。

おかげさまで2024年度は計613本のコンテナを販売設置させていただきました。

2025年もハレコンテナは、海上コンテナを通じて皆さまの暮らしやビジネスに新しい価値をお届けしてまいります。

今年も全国津々浦々、どんな場所にも最適な海上コンテナをお届けできるよう、さらに挑戦を続けます!

なお、ハレコンテナ株式会社は、株式会社ブランジスタエール (本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:井上秀嗣)が運営するプロジェクト「ACCEL JAPAN(アクセルジャパン)」に2025年1月1日(水)より参画いたします。

プロジェクト参画に伴い2025年1月1日(水)よりアクセルジャパンアンバサダーであるヒロミさんが登場するプロモーションを開始。

本年もどうぞよろしくお願いいたします!
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よくある質問

海上コンテナとは、貨物を効率的に輸送するために設計された大型のスチール製の容器です。国内外の物流で使用され、特に船舶による輸送に適していますが、鉄道やトラックとも連携して輸送されることが一般的です。海上コンテナは、ISO(国際標準化機構)による規格に基づいて設計されており、世界中で統一されたサイズと仕様が採用されています。これにより、港湾設備や輸送機関間での積み替えが容易になります。

また、耐久性に優れているため、昨今では倉庫などに多くの方が利用するシーンが増えています。

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中古コンテナとはもともと貨物輸送や保管に使用されていた海上コンテナが、役目を終えた後に再利用されるものです。新品のコンテナよりも安価で入手できるため、さまざまな用途に活用されています。

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JIS規格コンテナとは、海上コンテナ(ISO規格のコンテナ)とは違いJIS鋼材を使用し、日本独自の規格により造られたコンテナです。通常の海上コンテナでは難しい建築確認申請も、JIS規格コンテナなら問題なく建築確認が取得できます。

昨今ではJIS規格コンテナを利用したコンテナハウスが多く見られるようになってきました。

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SOCコンテナとは、Shipper's Own Container(荷主所有コンテナ)の略称で、貨物を輸送する荷主自身が所有または調達したコンテナを指します。

日本では主に海外輸出用のコンテナとして利用されます。

ハレコンテナではSOCコンテナも取り扱っておりますので詳しくはスタッフまでお問い合わせください。

日本全国対応いたします。
※一部の地域(離島)は対応してないケースもございますので、詳しくはスタッフまでお問い合わせください。

コンテナの輸送設置費用は、サイズ、都道府県の地域によって異なります。

輸送設置費用を知りたいお客様はスタッフまでお気軽にお問い合わせください。

弊社ヤード(愛知県弥富市)にてお引取り可能です。

弊社でトラック、またはトレーラーに積み込みまで行いますのでお気軽にご相談ください。

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※お引取りの場合は輸送費用・積み込み費用はかかりませんのでご安心ください。

 

ワンウェイコンテナとは輸入の際に、商品や製品を積み込み使用されたコンテナになります。

ハレコンテナで販売しているワンウェイコンテナは、中国で造られた新品のコンテナに商品や製品を積み込み、1度利用したコンテナをワンウェイコンテナとして販売しております。

ワンウェイコンテナは輸入の際に1度使用したコンテナ。

新品コンテナは1度も使用していないコンテナになります。

ハイキューブコンテナとは、通常の高さよりも30センチ背の高い(2,896mm)コンテナになります。

通常のノーマルタイプは高さ2,591mmになります。

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一般的に窓やドアを取り付けるお客様が多くいらっしゃいますが、断熱加工、電気工事、エアコンの取付けなども行っております。

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海上コンテナは6FT、10FT、12FT、20FT、40FTなどの種類があり、高さが2,591mmの通常タイプ、2,896mmのハイキューブと種類が豊富です。

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