長く美しく着物を着るためには、着物の素材や種類に合わせたクリーニングが必要になってきます。
着物のクリーニング料金相場も着物の種類や素材、洗い方によって大きく異なりますし、着物を長持ちさせるためにはクリーニング後の保管やお手入れも重要です。
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着物のクリーニングに出すには?クリーニング頻度はどのくらい?
着物は汚れが目立ってきたらクリーニングしよう
着物は着るたびにクリーニングに出してしまうと生地が傷んでしまい長持ちしません。
着物は全体的な汚れが目立ってきたらたらクリーニングに出しましょう。
部分的にシミや汚れが目立つけれども、全体的にあまり汚れていない場合は部分的にしみ抜きに出せば問題ありません。
着物を大事に着るためにはクリーニングだけではなく、日ごろのメンテナンスもとても重要です。
着物クリーニングは専門店に依頼
着物はさまざまな素材で作られています。
最近では化繊で出来た着物もありますが、着物によっては絹などの天然素材を使った高価なものもあります。
特に天然素材を使った伝統的な着物をクリーニングに出す場合は、着物クリーニングの専門店に依頼しましょう。
呉服店や着物クリーニングを専門にする業者は着物の構造や素材を熟知しています。
大切な着物を長く着るためには、より専門性の高い信頼できるところに依頼しましょう。
着物の宅配クリーニングも便利!
近年はネットで注文できる着物の宅配クリーニングが増えています。
各店舗のサイトで気軽に見積りができ、料金相場は実店舗のクリーニング料金に送料がプラスされます。
また、クリーニングする着物の量によっては送料がサービスになる場合もあります。
呉服店も依頼するほどの専門的なクリーニングを行っているお店もあるため、口コミなどの評判を参考に信頼できる店舗を探してみましょう。
着物クリーニングの料金相場について
着物のクリーニング料金は着物の種類や使用されている素材によって大きく異なります。
着物の素材は洗濯機で洗えるような化繊の物から、手入れに気を付けなければいけない天然素材のものまでさまざまです。
自身の持つ着物の素材を知ることで、おおまかなクリーニング料金の相場が見えてきます。
着物の種類別料金比較
化学繊維 | 1,200~1,500円程度 | 単 | 5,000~6,000円程度 |
喪服 | 7,000~8,000円程度 | 振袖 | 12,000~15,000円程度 |
袷(あわせ) | 6,000~7,000円程度 | 留袖 | 9,000~10,000円程度 |
訪問着 | 7,000~9,000円程度 | 浴衣 | 1,500~5,000円程度 |
上記は着物専門店のクリーニングのおおよその相場ですが、着物の素材などによっても異なります。
詳しくはクリーニングの依頼をする際にお店に直接問い合わせて具体的な料金を確認しましょう。
洗い方別の料金比較
洗い張り(ぬい無し) | 洗い張り(再仕立て) | 丸洗い | |
振袖 | 13,000~22,000円程度 | 40,000~70,000円程度 | 8,000~13,000円程度 |
留袖 | 16,000~25,000円程度 | 50,000~80,000円程度 | 8,000~14,000円程度 |
訪問着 | 1,000~14,000円程度 | 35,000~55,000円程度 | 6,000~9,000円程度 |
着物の洗い方は大きく分けて、
- 洗い張り
- 丸洗い(京洗い)
の2つの方法があります。
ぬい無し、再仕立てなどを選択することが可能で、全体的にすっきりと洗い上げることができ、生地の光沢や風合いなどが復活し、新品のような状態になります。洗い張りは着物を分解して反物の状態にして洗う方法です。
また、再仕立ての際に留め袖や訪問着などに仕立て直すこともでき、着物をより長く楽しむことができます。
丸洗いとは簡単に言うと着物のドライクリーニングのようなもので、京洗いとも呼ばれ、一般的に着物のクリーニングといえばこちらの丸洗いの事を指します。
メリットは洗い張りよりも安価で、クリーニングの期間も早く、クリーニングの際に油脂汚れに強い洗剤を使用するため、油染みなどの汚れもきれいに仕上がります。
再仕立てまでを含めると洗い張りはやや高額に感じますが、長く大事に着物を着たい人におすすめの洗い方です。
丸洗いは洗い張りに比べ、比較的安価な料金相場となっています。
しかし、着物の状態によっては丸洗いに向かない場合もあるのでクリーニングを依頼する業者に確認をすることも大事です。
- 箔押しの部分がはがれかけている着物
- 刺繍の部分がほつれたりゆがんだりしている着物
- 箔押しや刺繍の範囲が非常に広い着物
オプション料金の料金比較
しみ抜き | 着物についたしみを除去 | 2,000~8,000円程度 |
汗取り | 着物全体の汗染みを除去 | 4,000~5,000円程度 |
脱臭加工 | 着物を脱臭加工する | 5,000~7,000円程度 |
撥水加工 | 雨や水をはじく加工 | 6,000~10,000円程度 |
着物のクリーニングにはさまざまなオプションがあります。
通常のクリーニングにオプションを追加することによって仕上がりが各段に変わってくることもありますので、ぜひ着物の状態や使用目的に合わせてオプションを追加してみましょう。
オプション料金はしみや汚れの程度や、着物の素材などによっても変動するので、詳細は各クリーニング店に問い合わせてみてください。
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クリーニング後の着物の保管方法とお手入れについて
着物を長くきれいに着るためには、クリーニング後の保管が重要になってきます。ここでは着物をクリーニングした後の保管方法やお手入れ方法について紹介します。
たとう紙に包んで保管する
着物専門店などでクリーニングをした場合は、仕上げ後にたとう紙に包んでくれます。
たとう紙は、通気性に優れており、昔から着物の保管に使われています。
たとう紙は基本的に着物1枚につき1枚使用します。着物を何枚も重ねてたとう紙に包んでしまうと湿気がこもってしまうので注意しましょう。
桐ダンスに入れて保管する
着物の保管に最適なのが桐のタンスでの保管です。
桐で作られたタンスは通気性が非常によく、虫がつきにくい素材のため、昔から着物の保管に使われていました。
近年では桐素材の手軽な衣装ケースも販売されています。
衣装ケースで着物を保管する場合は着物を折ることなく保管できる大きめの浅い衣装ケースがおすすめです。
ケースには和服用の防虫材や乾燥剤を入れておくとより効果的です。
定期的に虫干しする
着る機会が少ない着物も、半年から1年に1回は虫干しましょう。
この時に気を付けることは、直射日光を避け、湿気の少ない日に虫干しをすること。
夏場よりは気温が低い冬場に室内で虫干しするのが最適です。
また、虫干しする際に着物をひろげますが、その時には必ず汚れやシミがないかチェックしましょう。
着物の汚れは放置すると落ちにくくなったり、シミが広がったりするので、こまめにチェックして、なるべく長く良い状態のまま着物を保管することが大事です。
着物クリーニングの期間は?急ぎの場合はどうする?
着物のシミや汚れの程度によってクリーニング期間は大きく異なるため、気になる場合はクリーニングを依頼するお店に直接問い合わせてみましょう。
着物クリーニングの期間の目安
着物をクリーニングに出してから手元に戻ってくるまでは平均として1ヶ月ほどかかります。
洗い方や汚れ具合にもよりますが、洗い張りの場合は一度着物をほどいて、再び縫い上げるため、場合によっては仕上がりに1ヶ月以上かかる場合があります。
一方、丸洗いやしみ抜きのみの場合だと1週間~10日ほどで仕上がることもあります。
宅配クリーニングの場合は平均的に仕上がりまで1ヶ月ほどです。混雑している春先や七五三の時期は40~50日ほどかかる場合もあります。
急ぎの場合は部分クリーニングに出す
着物のクリーニングは最低でも1週間はかかります。
また、年末年始や七五三の時期などは着物のクリーニングの依頼が増え、手元に戻ってくるまでに時間を要する場合もあります。
そのため、早く仕上げるためには混雑する期間を避けてクリーニングを依頼しましょう。
急を要する場合は、時間のかかる洗い張りや丸洗いではなく、しみ抜きのみを依頼すると早く仕上がる場合があります。
汚れの程度にもよりますが急ぎの時には部分のみのクリーニングがおすすめです。
着物クリーニングのポイントまとめ
着物クリーニングのポイントは、以下の通りです。
- 大事な着物のクリーニングは専門業者に依頼
- 宅配クリーニングも着物専門店を選ぶ
- 着物の素材や洗い方、オプションによって料金は異なる
- 着物はクリーニング後の保管やメンテナンスも大事!
- 着物のクリーニング期間は平均1ヶ月程度
- 急ぎの場合は部分クリーニングで対応
着物のクリーニングの料金相場や保管方法など、素材や着物の種類によってさまざまです。
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