衣類についた油汚れって、自分では中々落としにくいですよね。
こういった頑固で落としにくい油汚れも、ポイントをおさえれば家庭で落とせちゃうんです。
今回は衣類についた油汚れの種類や最適な洗剤、家庭でできる油汚れの落とし方などをご紹介します。
油汚れは大きく分けて4種類
油汚れには比較的簡単に落ちる汚れから、頑固でしつこい汚れまで大きく分けて4種類あります。
- 食品の油汚れ(植物・動物)
- 口紅・ファンデーションなど化粧品の油
- 皮脂
- 機械油
食品の油汚れ(植物・動物)
油汚れの種類 | 油溶性 |
有効な洗剤 | 食器用中性洗剤 クレンジングオイル おしゃれ着用中性洗剤 |
おすすめのクリーニング法 | 自宅で洗濯 |
食品の油汚れには、ケチャップ・ソースといった植物性のもの、バターや焼肉などの動物性のものがありますが、このような油汚れは基本的に両方とも食器用洗剤(中性洗剤)で落とすことができます。
食器用洗剤の中に入っている界面活性剤には、油分を乳化して汚れを落としやすくする効果があるためです。
口紅・ファンデーションなど化粧品の油汚れ
油汚れの種類 | 油溶性 |
有効な洗剤 | クレンジングオイル おしゃれ着用中性洗剤 |
おすすめのクリーニング法 | 自宅で洗濯 |
化粧品による油汚れには、クレンジングオイルが有効です。
化粧品にはもともと化粧崩れを防止するための油分が含まれており、クレンジングオイルはその油分を落とすのに適しているからです。
ただし素材によってはクレンジングオイルが使えないものもあるので、その場合はおしゃれ着用中性洗剤を使いましょう。
皮脂による油汚れ
油汚れの種類 | 油溶性 |
有効な洗剤 | 固形石鹸 おしゃれ着用中性洗剤 |
おすすめのクリーニング法 | 自宅で洗濯 |
皮脂による襟元や袖の黄ばみには固形石鹸が最適です。
固形石鹸は油を乳化させることで汚れを落としやすくします。
また、固形石鹸はアルカリ性なのでタンパク質の汚れを落とすのに向いているんです。
中でもケイ素が配合された固形石鹸は、ケイ素が石鹸の効果をサポートして油汚れを一層落としやすくするので、ケイ素が配合されたものを使うとより効果的です。
真っ白なシャツなど、着続けているうちに黄ばみが気になってきたということはありませんか?今回はそんな悩みのタネである、衣服の黄ばみの落とし方について、その主な原因や自宅で出来る落とし方、そして黄ばみをキレイできるおすすめの宅配クリーニ[…]
機械油による油汚れ
油汚れの種類 | 油溶性 |
有効な洗剤 | 作業用洗剤 |
おすすめの洗濯法 | 自宅で洗濯 クリーニング店 |
自転車のチェーンや自動車の油、または機械系のお仕事をしているときについてしまった油汚れを指します。
作業用洗剤は、通常の洗剤よりも界面活性剤が多めに入っているため、機械油の汚れを落としやすくなっています。
それでも落ちない頑固な汚れは、ベンジンなどの有機溶剤を使えば油汚れが落ちやすくなりますが、取り扱いには注意が必要です。
またべっとり付いた機械油の汚れは、洗濯機で洗ってしまうと洗濯槽に臭いが残ってしまう事もあるので、汚れがひどい場合はクリーニングへ出しましょう。
素材別の油汚れの落とし方
油汚れを落とすときには、衣服の素材も関係してきます。
下記、それぞれの素材ごとに付いた油汚れの種類とそれに適した洗剤をまとめました。
綿(コットン)
- Tシャツやニットなど普段着に使われる
- しわになりやすく紫外線に弱い
- 基本的には自宅で洗える
丈夫で熱に強い素材ため、油汚れを落とすときにも比較的簡単に扱えます。
油汚れの種類に合った洗剤を使えば、自宅で対処できることが多いです。
ただし、トートバックなどに使われるキャンバス生地(帆布素材)は縮みやすいので、水洗いせずにクリーニングへ出しましょう。
麻(リネン)
- 春夏物の洋服に使われることが多い
- 強くて丈夫
- シワになりやすく、シワが取れにくい
- 型崩れや縮みを避けたい大事な衣服は、クリーニングに出した方が良い
- 機械油の汚れもクリーニングへ
吸水性や速乾性に優れているので、春夏物のおしゃれ着に使われることが多い素材です。
洗剤はそれぞれの油の種類に合ったものか、おしゃれ着用中性洗剤を使ってください。
また、中には水洗いや自宅洗い不可のものもあるので、必ず洗濯表示を確認しましょう。
シワになりやすい上にシワが取れにくいという性質があるので、型崩れやシワ・縮みを避けたい衣服の場合は、クリーニングに出した方が良いです。
毛(ウール・カシミヤ・アンゴラなど)
- 冬のコート・セーターに使われる
- 保湿性・保温性に優れていてシワになりにくい
- 水洗い不可の場合・機械油がついた場合はクリーニングへ
毛玉になりやすく毛羽立ちも起こしやすいので、強くこすったりせず丁寧に取り扱う必要があります。
おしゃれ着用中性洗剤で軽く叩くようにして油を落とし、縮みを防ぐために40度以上のお湯を使わないよう注意してください。
また水洗い不可で自宅では洗濯できないものもあるため、洗濯マークは必ず確認が必要です。
絹(シルク)
- デリケートで摩擦に弱く変色しやすい素材
- おしゃれ着用中性洗剤が有効
- 訪問着や振袖などの大事な衣類はクリーニングに出した方が良い
- 機械油の汚れもクリーニングへ
家庭で洗う際は、おしゃれ着用中性洗剤を使い40度以下のお湯で優しく押し洗いをしてください。
干すときは型崩れしないように陰干ししましょう。
また絹で作られた訪問着や振袖は洗剤での洗濯・お湯洗い等がで着ないため、すぐにクリーニングへ出しましょう。
ナイロン
- 冬物のスポーツウェアなどによく使われる化学繊維
- 軽量で弾力性があり変形しにくい
- 熱に弱い
- お湯の温度に注意すれば、自宅で洗える
基本的に丈夫な素材ですが、熱に弱いため熱いお湯を使うと生地が溶けてしまったり破けてしまう可能性があります。
油の種類に合った洗剤を使い、ぬるま湯ですすぎをしましょう。
ポリエステル
- 形状記憶素材としてYシャツやブラウスなどに使われる
- 速乾性がありシワになりにくい合成繊維
- 基本的には自宅で洗える
耐熱・耐久性が高い丈夫な素材なので、油汚れのしみ抜きは比較的簡単に行えます。
洗剤は油の種類に合ったものを使いましょう。
基本的には水洗い可能で型崩れもしにくい素材ですが、生地に装飾やレースがついてる場合は水洗い不可なのでクリーニングに出す必要があります。
レーヨン
- 光沢感がある衣服によく使われる化学繊維
- 水に弱く縮みやすい
- 自宅で洗わず、クリーニングへ出した方が良い
レーヨンは、その光沢感から絹に似ていると評価され人口シルクなどと呼ばれています。
肌さわりが良い上に涼しいという特徴があり、ワンピースやジャケットなどの裏地として使われることが多くあります。
水に弱く縮みやすい素材のため、できれば自宅で洗わずクリーニングに出した方が良いです。
もし自宅で洗う際は洗濯マークをよく確認してから、おしゃれ着用中性洗剤で油汚れを落としましょう。
アクリル
- セーターや厚手の靴下などに使われる化学繊維
- 型崩れやシワになりにくく、熱に強い
- 干し方に気をつければ自宅で洗える
洗剤は油の種類にあったものを使ってください。
アクリルは吸水率が悪く伸びやすい性質のため、干すときは衣類の真ん中を折るように干しましょう。
丈夫で長持ちする素材なので、比較的簡単に自宅で油汚れを落とすことができます。
「洋服の素材ってたくさん種類があるけど、それぞれどんな特徴があるの?」と気になりますよね。この記事では、一般的な洋服に使用させれる素材や繊維の特徴を比較しながら、詳しく解説しています。洋服に使われる素材の種類や、それぞれの特[…]
家庭で出来る油汚れの落とし方
用意するものは下記の4つです。
- 汚れの種類に合った洗剤(原液)
- タオル
- 歯ブラシ
- 洗面器
- ぬるま湯(40℃くらい)
1.洗濯表示の確認
始める前に水洗い可能な素材か確認してください。
水洗いができない素材を無理して自宅で洗ってしまうと、縮みや型崩れの原因になるので必ずクリーニングへ出しましょう。
衣服の内側についている洗濯表示、目にする機会は多くても意味が分かる方は少ないんじゃないでしょうか。色々な記号がたくさん書いてあって全部を理解するのは大変ですよね。でも意味がわかるとスムーズに洗濯ができて、衣服のお手入れもしや[…]
2. タオルにシミのついてる部分を下にして置く
シミの裏側からアプローチするため、タオルのにシミのついている部分を下(向かい合わせ)にして置きます。
3. シミを裏側から歯ブラシで叩く
洗剤のついた歯ブラシで、シミの少し周りから内側に向かって、トントンと洗剤を馴染ませましょう。
タオルにシミが移っていくので、タオルをずらしながらキレイになるまで繰り返します。
強く擦ってしまうと摩擦で生地が傷んでしまうので優しく扱ってください。
4. 洗濯マークの表記にあった温度ですすぐ
洗面器にぬるま湯を入れ、優しく押し洗いします。
各素材ごとに適切な温度がありますが、大体40℃くらいのぬるま湯で大丈夫です。
これは油汚れという性質上、水よりもぬるま湯の方が油が浮きやすく汚れが落ちやすいためです。
5. 洗濯機で洗濯する
最後に洗濯機でいつものように洗剤を使って洗濯し、洗濯表示通りの干し方で干せば完了です。
食べこぼしなど不注意でつけてしまった衣服のシミに頭を悩ませたことはありませんか?今回は衣服についたシミの落とし方について、シミの種類別にさまざまな方法と解説します。シミ抜きができるおすすめの宅配クリーニング情報も併せて紹介し[…]
油汚れにおすすめのクリーニング
高級素材の油汚れを落とすなら「キレイナ」
ブランド物の衣類や高級素材についた油汚れのクリーニングは、繊細な素材とデザイン物などを得意とするキレイナがいいでしょう。
キレイナは、婚礼着物やウエディングドレスといったデリケート素材の扱いに長けた技術スタッフがメンテナンスしてくれます。
シルクのブラウスや高級ニットつにいてしまった油汚れも、「ウエットクリーニング(水洗い)」や「特殊シミ抜き」で丁寧に処理してくれるので安心してお任せできます。
今回、冬に着たデュベティカのアウターや、ドルチェ&ガッバーナのコート、しばらく着ていなかったブラウスなど計3点を高級宅配クリーニングの「キレイナ」に出してみました。注文から返却までの全体の流れや、一般クリーニング店との仕上がりの違い[…]
シミ以外にも気になる箇所があるなら「リナビス」
リナビスは、シミ抜き・毛玉とり・シワ予防など他のクリーニング店では通常有料なオプションが8つも無料なんです。
さらに、クリーニング中にシミやほつれなどを発見した場合は、例え依頼していなくても直してくれます。
なので油汚れ以外にも気になる点がある衣服の場合は、まずリナビスをおすすめします。
「宅配クリーニング」はお店に出向かなくても家にいてクリーニングが利用でき便利だと評判は耳にしますが、実際に体験してみないとその良さは中々わかりません。ちょうど衣替えをしてクリーニングに出したい衣服がまとまっていたので、今回思い切って[…]
ハイクオリティな仕上がり「ピュアクリーニングPremium」
ピュアクリーニングプレミアムは、京しみ抜きの資格を持った専任技術者がしっかりとシミ抜きをしてくれます。
また、日本に数台しかない最新の機械で洗い、職人の手と最高のプレスマシーンで立体的に仕上がりになります。
油汚れはできるだけ早く対処する
洗濯機で洗うだけでは落ちにくい油汚れによるシミも、的確に処理をすればきれいにシミ抜きをすることが可能です。
- 油汚れの種類や衣服の素材によって、使う洗剤は異なる
- 洗濯表示を確認する
- 生地が傷むので強く擦らない
- できるだけ早めに対処する
- 大事な衣服は無理せずクリーニングに出す
大事な衣服を間違った洗い方でダメにすることがないように、以下のポイントをしっかり確認してみて下さい。