ニットなど、毛羽立つ素材の衣服につきやすいのが毛玉です。
大事な衣服に毛玉が付いてしまったときには、どのように処理をした方が良いのでしょうか?
この記事では、気になる毛玉の原因や対策方法、毛玉の処理の仕方について詳しく解説していきます。
お気に入りのニットやトレーナーが毛玉だらけになる前に対策をしよう!
毛玉ができる原因とは?
まずは毛玉が出来る原因を解説します。
衣服に毛玉が付いてしまう主な原因には、主に2つの理由がありました。
- 繊維の摩擦
- 衣類の素材
繊維の摩擦
毛玉ができる原因は、ずばり繊維の摩擦です。
繊維同士が擦れあうことにより、繊維が絡まり合って毛玉になります。
脇の下や袖、パンツの場合は股下などは動くたびに繊維が擦れるため、非常に毛玉が出来やすくなっています。
また、洗濯の際に衣服同士が擦れ合い、毛玉が出来てしまうこともあります。
衣服の素材
毛玉の原因は繊維の擦れ合いが原因ですが、繊維が絡まりやすい素材も毛玉の原因になります。
なかでもアクリルやポリエステルなどの化学繊維は毛が細く、繊維同士が絡まりやすいため、毛玉が発生しやすい素材だといえます。
羊の毛であるウールは水で洗うことによって摩擦が生じ、毛同士が絡まり合い毛玉が発生してしまいます。
反対に麻や綿、シルクなどの素材は、繊維同士が絡まりにくいため、あまり毛玉は出来ません。
しかし、天然素材でもアクリルやポリエステルが混合されていると毛玉が発生しやすくなるため注意が必要です。
毛玉が出来やすい素材 | 毛玉が出来にくい素材 |
アクリル、ポリエステル、ウール、化繊が混合された素材 | 麻、綿、シルク |
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毛玉を取る方法とコツ
実際に毛玉が出来てしまった場合、どのように対応すればいいのでしょうか?
具体的な4つの方法とコツをご紹介します。
- 毛玉取りで除去
- ハサミで除去
- ブラシを使って除去
- クリーニング店に依頼
毛玉取りで除去
最も手軽な方法が、毛玉取りで毛玉を取る方法です。
毛玉取りにはさまざまなタイプがありますが、一番便利なのが電動タイプの毛玉取り器です。
近年では100円ショップなどでも手に入るため、使用している人も多いでしょう。
毛玉を上手に取るコツは、毛玉を取りたい場所の記事をしっかりと伸ばして、クルクルと円を描くようにするとキレイに毛玉が取れます。
ハサミで除去
ざっくりとしたニットなどの場合は大きめの毛玉が出来てしまうことがあります。
大きめの毛玉の場合は、ハサミで除去する方法がおすすめです。
ハサミで毛玉を取るコツは、衣服を切ってしまわないようにハサミを衣服に平行に沿わせて、表面を滑らせるようにカットすることです。
細かな部分は糸切バサミなどを使うと、よりキレイな仕上がりになりますよ。
ブラシを使って除去
毛玉取り専用のブラシを使っての毛玉取りもおすすめです。
衣服の毛玉を取る際には、一定の方向に向かってブラッシングすることでキレイに毛玉を取ることができます。
また、使いやすい毛玉取りブラシの特徴はブラシ部分に反りがあるかどうかです。
ブラシ部分に反りがあるとブラシ面が衣服に密着しやすくなり、毛玉がブラシに絡みやすくなります。
クリーニング店に依頼
クリーニング店などでは、サービスで毛玉取りサービスが付帯されている店舗があります。
クリーニングの際に毛玉の除去を希望する場合は、クリーニングを依頼する際にその旨を伝えることをおすすめします。
毛玉取りの料金は無料の所もあれば、数百円かかる場合もあり、クリーニング店によって異なります。
宅配クリーニングでも、無料オプションサービスに毛玉取りが含まれているコースもあるので、依頼する際には注文票などに「毛玉取り希望」と記載しましょう。
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毛玉を取る際の注意点
毛玉を取る際の注意点は2つあります。
衣服をキレイに保つためには以下の2点に注意してください。
- 手で取らない
- 繊維を傷めないようにやさしく取る
手で取らない
毛玉を取るときに絶対にしてはいけないことが、「手で取ること」です。
毛玉を手で取ることによって、毛玉周辺の繊維も引っ張られて毛羽立ちが目立つようになります。
繊維が毛羽立ってしまうと、そこからさらに毛玉が発生しやすくなるため、手で毛玉を取ることはNGです。
繊維を傷めないようにやさしく取る
ハサミや毛玉取りなどで毛玉を取る際にも注意が必要です。
電動の毛玉取り器や、毛玉取りブラシで毛玉を取る際には、力を入れて布をこすると繊維が劣化してしまい、衣服がボロボロになってしまいます。
また、ハサミで毛玉を取る時も衣服を切ってしまわないように気を付けましょう。
毛玉取りのポイントは、繊維を傷めないようにやさしく行うことです。
毛玉を防ぐ方法を紹介
毛玉の原因と除去の仕方のポイントを紹介しましたが、毛玉を未然に防ぐ方法もあります。
- 毛玉予防スプレーを使用する
- ネットに入れて洗濯する
- 仕上げに柔軟剤を使用する
毛玉予防スプレーを使用する
毛玉の発生を防ぐためには、毛玉防止スプレーをかけておくといいでしょう。
ドラッグストアなどに行くと、洗剤コーナーに毛玉防止スプレーが置いてあり、500円前後で購入することができます。
また、毛玉の発生を防ぐスプレー液は家庭にある材料で自作することも可能です。
手作り毛玉防止スプレーの材料
- 衣類用柔軟剤
- ヘアトリートメント
- 水道水
- スプレーボトル
ポイントは水道水を使うこと。
ミネラルウォーターや浄水だと、ボトル内で雑菌が繁殖しやすいからです。
手作り毛玉防止スプレーの作り方
- 衣類用柔軟剤とヘアトリートメントを同量ずつしっかり混ぜ合わせます。
- ①で混ぜ合わせたものの20倍の量の水で薄めます。
- スプレーボトルに入れて完成です。
衣服に使用する前に、色落ちや変色がないか目立たないところで必ずテストしておきましょう。
毛玉を防止したい場所に吹きかけ、ブラシなどでなじませておくと毛玉防止になります。
柔軟剤やヘアトリートメントの香りが気になる場合は、スプレーした後に風通しの良い場所に陰干ししてから着ると気になりません。
ネットに入れて洗濯する
毛玉が出来やすい衣服はネットに入れて洗濯することで毛玉の発生が防げます。
毛玉は繊維の摩擦が原因で発生するため、ネットに入れることによって摩擦が軽減され、毛玉が出来にくくなります。
さらに毛足の長いニットの場合は、衣服を裏返しにしてからさらにネットに入れて洗濯するとより毛玉が出来にくくなります。
おしゃれ着用洗剤と柔軟剤を使用する
毛玉の原因は繊維の絡まりにあります。
繊維の絡まりを解消するには、おしゃれ着用洗剤と柔軟剤を使用して洗濯をすると繊維同士が絡まりにくくなり、毛玉の防止には有効です。
さらに毛玉を防ぐためには、乾かした後に専用のブラシで衣服をブラッシングするとより毛玉が出来にくくなります。
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日々のお手入れで衣服の毛玉は防げる!
- 毛玉の原因は繊維の摩擦と衣服の素材
- 毛玉の処理の基本はカット!手で取るのはNG!
- 日頃から毛玉防止の方法を実践
毛玉は原因と対策方法を知っておくだけで、衣服のケアが格段に楽になります。
毛玉が出来やすい服でも、正しい方法を覚えておけば長くキレイに着続けることができます。
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