部活で使うユニフォームは汗や泥などで一般の洗濯物よりも念入りな洗濯が必要です。泥汚れの効果的な落とし方から気になる汗のにおいの取り方まで、いろんなユニフォームの洗濯方法をスポーツ別に紹介します。
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【野球のユニフォーム】泥汚れは乾いた状態で落とすのが基本
野球のユニフォームで手を焼くのが泥汚れ。泥汚れは普通に洗濯機で洗うだけではなかなか落ちません。ポイントを押さえて洗濯することが重要となります。
野球のユニフォームは意外と細々としたアイテムが多く、洗濯方法もそれぞれ違います。ユニフォームの上着やアンダーシャツは、ヘッドスライディングをした時などは別ですが、場合によっては泥が付かないこともあります。この場合は洗濯機で普通に洗うことができます。それに引きかえ、ズボン・ストッキング・アンダーソックスは特に泥汚れがひどいアイテムなので、別に下洗いをします。
泥汚れの正しい落とし方
野球はスライディングなどの摩擦によって、泥が繊維の奥深くまで入り込みます。泥というのは水にも油にも溶けることがない不溶性の汚れ。つまり、水に長くつけ置きする・薬品を使うといった手段では落とすことはできないのです。
~用意するもの~
- いらない歯ブラシ
- 固形石鹸
- ユニフォーム洗濯ブラシ
- 弱アルカリ性粉末洗剤
1.泥は乾かしてから払い落とす
2.ぬるま湯に30分ほど漬ける(洗剤なし)
3.固形石鹸で揉み洗い
4.洗濯機に投入
泥汚れがひどいユニフォームは、すぐに水に浸けるのではなく、まずは乾かしてから要らない歯ブラシなどで泥を払い落とします。なぜなら、不溶性である泥を水に浸けてしまうと表面にある泥も繊維の奥深くまで入り込んでしまい、余計落ちにくい汚れとなってしまうからです。
大まかな泥を落としたら、ぬるま湯に30分程つけ置きします。その後、固形石鹸をすり込みます。汚れがひどい部分は揉み洗いするといいでしょう。この時、専用洗濯ブラシといった便利グッズを使うと効率的に洗うことが出来ます。
下洗いが済んだら、あとは洗濯機です。洗濯機はあまり少ない量だと洗浄効果を発揮しないので、他の洗濯物とあわせて6~7分目の量にして洗うのがポイントです。使用する洗剤は洗浄力が高い弱アルカリ性粉末洗剤、出来ればぬるま湯を使い標準コースでしっかり洗います。
帽子の洗い方
泥のつきにくい帽子は中性洗剤で手洗いして下さい。洗面器にぬるま湯を溜め、中性洗剤をスプーン一杯分くらい入れてよく混ぜます。洗濯液に帽子を入れて押し洗いします。内側の額の部分は歯ブラシで擦って汚れを落としましょう。軽くすすいだら型崩れを防ぐため丸めたタオルを入れて陰干しします。
背番号の部分の洗い方
背番号やワッペンなどがあるユニフォームの上衣は、縫い付けてある場合は洗濯機で大丈夫ですが、ラバーシート圧着の場合ははがれやすいので、裏返してネットに入れるか、もしくは手洗いするのが無難です。
裏ワザは泥汚れ専用洗剤
手洗いなどは面倒、または時間がないという人には、野球のユニフォーム専用洗剤というものが販売されています。2キロで3,000円弱と一般の洗剤よりもかなり高額ですが、数時間のつけ置きでみるみる汚れが落ちると評判です。揉み洗いなどの必要がなく、手間と時間の短縮につながるので必要に応じて使ってみる価値はあります。
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【サッカー・バレー・バスケのユニフォーム】洗い時間は3分!摩擦に弱いので短時間で
サッカーのユニフォームは、比較的柔らかくデリケートな素材で作られていて、バレーボールやバスケットボールなどの競技もこれに含まれます。染料も多く使われているため、使用する洗剤は中性洗剤となります。洗浄力の強い洗剤は、洗濯用洗漂白剤や蛍光剤が配合されているものが多く、色落ちの原因になるので避けるようにします。
デリケートなユニフォームの洗い方
ユニフォームに背番号やチーム名などが圧着シートでマーキングしてある場合、洗濯の際にはがれることを防ぐため、裏返して洗うことがポイントです。部分洗いの際にも、マーキング部分はつまんで洗わないでください。ひび割れたり剥がれたりする原因となるからです。
サッカーやバレーボールのユニフォームは、柔らかく摩擦に弱い繊維が使われているので、洗濯用ネットを使うと安心。短時間の洗濯でも十分にキレイになります。洗濯機での洗い時間は3分・脱水時間は30秒で大丈夫です。
ただし、雨の日の試合などで泥汚れがひどい場合には、まず泥をブラシで落としてからバケツに水と中性洗剤を入れてつけ置きして下さい。
◆陰干しで色あせ防止
干すときも、裏返したまま陰干しします。サッカーやバスケットボールのユニフォームは薄手で乾きやすいので、陰干ししてもすぐに乾きます。太陽の光に当ててしまうと、色あせしやすくなってしまうので避けましょう。乾いた後はハンガーのままで保管します。畳んでの保管は、マーキング部分に折れ目がついたり、くっついてしまったりするので向きません。
◆アイロンは当て布必須
サッカーのユニフォームはナイロンやポリエステルのものが多く、アイロンがけが向かない素材です。ただし、マーキングが剥がれかけていたり、シワが目立つなどどうしてもかけたいときがある場合は、マーキング部分は薄手のタオルなどで当て布をしてアイロンがけをします。
なるべく低い温度で始め、接着具合をみながら徐々に温度を上げて調節するのがコツです。デリケートな素材だからこそ、普段の手入れに気を遣い、長持ちさせることが大切です。
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【柔道着・剣道着】色付きの道着は天日干しNG
同じユニフォームといっても、柔道着や剣道着の洗濯はまた勝手が違います。
柔道着の洗濯
柔道着は道着の中でも厚い素材で、特に前襟や奥襟・袖部分は、組んだ時に相手の手の汗や皮脂がつきやすい部分です。そのため、液体洗剤を直接つけて軽く叩きながら洗剤をなじませてから洗濯機で洗います。
気を付けたいのは、柔道着は水を含むと非常に重くなります。洗濯機に負担をかける原因ともなるので、出来ればお風呂場や洗面所で手で押し洗いする方が無難。すすぎと脱水は洗濯機で行いますが、ニオイを軽減させるには柔軟剤を使用します。
ただし、柔軟剤は生地を柔らかくする効果があり、襟や袖を相手に掴まれやすくなる可能性もあるので、様子を見ながら行ってください。干すときは天日干しでなく陰干しにします。特に、色のついた道着は、日光に当てると変色をしてしまうので注意しましょう。
剣道着の洗濯
たくさん汗をかいた後の剣道着は、洗濯機を使用してしっかりと洗いたいですが、ここで気を付けるのは、剣道着は藍染めが多いという事です。藍は消臭や菌の増殖抑効果がありますが、洗剤に含まれる漂白成分によって色落ちをします。ですから、剣道着を洗濯する場合は洗剤なしで洗うことが前提となります。
剣道着汚れの多くが汗や皮脂なので、水洗いでも十分に汚れは落ち、藍の脱臭効果でニオイもなくなるのです。ただし、試合着や新品の剣道着は手洗いが基本です。
袴の洗濯
ヒダが気になる袴の洗濯ですが、テトロンプリーツ加工がしてあるものはネットに入れて洗濯機で洗うことが出来ます。ただし、新品の綿袴は型崩れや色落ちを防ぐために押し洗いや踏み洗いの方が安心。
干すときはヒダ部分をきちんと整えて陰干しします。洗濯ピンチを使って筒状に干すと、風の通り道ができるので時短で乾燥できます。もしヒダが崩れてしまった場合は、当て布をしてアイロンがけするといいでしょう。
袴や帯も汚れが気になるからといって頻繁に洗濯してしまうと、傷みや色落ち、型崩れが早くなります。ニオイが気になったら洗うという頻度の方が長持ちします。
独特のニオイがする籠手。大きめのバケツにぬるま湯を入れて揉み洗いが可能です。みるみるお湯が汚れるのでびっくりするかも。洗った後はしっかり陰干しで乾燥させることが大切ですが、ニオイや汚れが目立つなら時々洗うと気持ちよく使うことが出来ます。
意外ですが、道着はクリーニングに出すこともできます。扱っている店は少ないですが、宅配型クリーニングの「リナビス」では道着を扱っています。お盆休みや年末年始など、部活の長期休みを狙ってクリーニングに出せば、家庭では落としきれなかったニオイや汚れもスッキリきれいになりますね。
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ユニフォームについた汗のニオイの対処法
しっかり手間をかけて洗っていても、どうしてもユニフォームのニオイが取れないこともあります。このニオイは雑菌が繁殖していることが原因です。しかし、汗がしみこんだ直後のユニフォームは、実はニオイはほとんどありません。洗濯までに時間が空いてしまうことで湿度によって雑菌が繁殖、ニオイの元となるのです。
汗に含まれる皮脂は、雑菌のエサとなるのでなるべく早く洗濯をして洗い流すことが大切です。しかし、子どもが家に帰ってくるまでに、時間が経ってしまっている場合、すでに雑菌は繁殖しています。雑菌は熱湯に浸けこめば死滅しますが、ユニフォームの生地は傷んでしまいます。そこで漂白剤の出番。
ニオイには漂白剤が効果的
使用する漂白剤は、色柄物でも大丈夫な酸素系漂白剤が良く、色落ちの心配なユニフォームでも安心して使用できます。より効果を発揮させるためにぬるま湯に酸素系漂白剤を溶かし、ユニフォームをつけ置きします。1時間ほど置いてから、いつも通り洗濯して下さい。
脱水後は即乾燥
ユニフォームを持って帰ってきたらなるべく早く洗濯をして、雑菌の繁殖を防ぐようにしましょう。洗い終わった後、時間が経ってから干すことも雑菌が繁殖してニオイの原因となります。脱水後は放置せずすぐに干して、風通しをよくすることもニオイ対策のポイントです。
天気の悪い日や梅雨時などは、アイロンを使って雑菌の繁殖を抑えて乾かすという方法もあります。ただし、デリケートな素材のユニフォームには必ず当て布をして下さいね。
まとめ
- 泥汚れは水に漬ける前に泥を払い落とす
- デリケートな素材はネットに入れる
- 藍染めの道着は洗剤を使わない
- ニオイ対策は酸素系漂白剤を使用
スポーツのユニフォームは持ち帰ってきたら翌朝まで待たず「すぐ洗う」が原則。汚れもニオイも時間が経つと落としにくくなります。一生懸命スポーツに取り組んでいるお子さんのために、正しい洗濯方法でユニフォームを清潔にしてあげて下さい。