衣類のシミを効果的に落とすには、汚れの種類に合った落とし方が必須です。醤油、お茶、コーヒー、ソース、ケチャップ、血液、ラーメン、カレー、口紅、機械油のシミ、ボールペン、蛍光ペン、落ちにくそうなシミ汚れの落とし方を詳しく紹介します。
まずは衣類が洗える素材なのかを確認してください。生地を傷めないよう、素材によってシミの落とし方が違います。素材別に汚れを落とす方法と外出先で汚れた時の応急処置も合わせてご覧ください。
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【衣類のシミを取る前に】生地の素材を確認
シミ抜きを行う前に、生地の素材を確認してください。衣類のシミを取るとき、洗剤を塗布したり、生地を擦ったりと素材へのダメージが大きくなります。生地に負担をかけないよう素材毎に洗い方が変わるため、まずは衣類の素材をチェックです。
【綿素材】
綿は洗濯しやすく、汚れが落ちやすい素材です。毎日洗濯する下着や肌着、ハンカチやタオルなどにも綿素材は多く使われています。綿素材のシミは落ちやすいので家庭でも簡単に取ることができます。
ただし、色の濃い綿素材は不用意にシミ抜きをすることで色落ちしてしまう可能性があります。インド綿など外国産の生地は色落ちしやすいです。シミ抜きをする前に端部分の目立たないところでテストを行い、色落ちしないか確認しておきましょう。
【絹や羊毛などのデリケート素材】
洗濯しにくいのは絹や動物の毛でできたデリケート素材です。洗濯表示タグが洗濯不可になっている衣類、毛皮や着物のシミ抜きは無理せずクリーニング店へ持ち込みましょう。
衣類の洗濯表示タグが水洗い可になっていれば、デリケート素材でも自宅でシミを取ることが出来ます。大切な衣類が色落ちしないか、繊細な生地へのダメージは大丈夫なのか確認しておきましょう。
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【衣類の素材別:シミの取り方】キッチン洗剤を使った洗い方
自宅でシミ汚れを落とすのに、どのような素材でもキッチン用の洗剤を使います。特に油分を多く含んだシミには、油汚れに強いキッチン用洗剤が大活躍します。適度に粘り気もあるので、汚れの粒子が繊維の奥に入り込むのを防いでくれる効果もあります。
【綿やポリエステル】キッチン洗剤を直接シミに塗り、汚れをもみ落とす
1.キッチン用洗剤を直接シミ部分に付けます
(指先を使ってキッチン洗剤とシミを馴染ませます)
2.汚れをもみ落とします
(優しくもみほぐして汚れを落としていきます。いきなり強く揉んでしまうと、汚れが繊維の奥に入り込んでしまい余計に取れなくなってしまうので注意が必要です)
3.ぬるま湯ですすぎます
(シミが落ちない場合は洗剤を付けてもみほぐす工程を数回繰り返してみてください)
4.脱水します
【絹や羊毛などのデリケート素材】シミは薄めた洗剤で裏から叩き出す
1.汚れてもいいタオルを敷き、シミが付いた面を合わせるように重ねます
2.歯ブラシに薄めたキッチン用洗剤を付けて、シミ部分を裏から叩いて汚れを下のタオルに移していきます
(タオルにシミの色が付かなくなるまで繰り返します)
3.水ですすぎます
(綿製品など通常のシミ抜きと違い、デリケート素材はお湯を使うと生地を傷めてしまうことがあるので、必ず水を使いましょう)
4.タオルで水分を吸い取って自然乾燥させます
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【汚れの種類別:シミの取り方】食べ物、血液、口紅、ボールペンなど
汚れの種類によってシミ取りの方法を変えていくと、より効果的に落とすことができます。それぞれの汚れの特徴を見極めていきましょう。
醤油、お茶、コーヒー
醤油やお茶、コーヒーなどは水溶性のシミです。キッチン洗剤で落とすことが可能です。シミが広がってしまわないように気を付けながら、歯ブラシで叩いてタオルにシミを移していきましょう。その後ぬるま湯ですすぎ、通常の洗濯物として洗えば完了です。
ソース、ケチャップ
ソースやケチャップなど、一見すると手ごわそうなシミも水溶性です。ソースやケチャップはキッチン洗剤で落とすことが可能です。色が残ってしまった場合は、酸素系の漂白剤を併用してシミを落としていくと良いでしょう。
血液
なかなか落ちそうにない血液も、実は水に溶ける水溶性。キッチン洗剤で血液が落とせます。ただし血液にはタンパク質が含まれているため、温度が高いと固まってしまう性質があります。しっかりと落とすためにも、必ず水で処理するようにしましょう。
ラーメン、カレー
ラーメンやカレーなどの油分を含んだ汚れは、水溶性の汚れよりも落ちにくいものが大半です。特にカレーは手ごわく、一度付くとなかなか落ちません。油系のシミにもキッチン用洗剤が効果的です。歯ブラシで叩くか手でもみ洗いし、通常の洗濯物として洗います。これで落ちない場合は酸素系漂白剤につけおきをしましょう。
口紅
口紅は化粧落としに使うクレンジングオイルを使って落としていきます。クレンジングオイルを原液のままシミ部分につけ、裏から歯ブラシや綿棒で叩いてペーパーなどに汚れを移していきます。
水や洗剤を混ぜてしまうとシミが取れにくくなるので、必ずクレンジングオイルの原液で使用するようにします。状況に応じてクレンジングオイルを付け足し、汚れを移すペーパーはこまめに取り換えるようにしましょう。
シミが取れたらキッチン用洗剤を少しつけて軽く揉み洗いし、ぬるま湯ですすぎます。クレンジングオイルはすすぎにくいため、輪ジミができないようしっかりすすぎ落とすことが大切です。
機械油のシミ
作業服などに付いた機械油のシミは、ベンジンで取り除くことができます。ベンジンとは油性汚れに有効なシミ抜き剤です。クレンジングオイルで代用することも可能です。ベンジンを使うときにはきちんと換気を行い、火に近付けないようにするなど十分に注意することが必要です。
ベンジンを歯ブラシや綿棒に付け、シミ部分を優しくたたきます。これでシミが取れない場合はキッチン用洗剤を付けて手でもみほぐします。大切な衣類は、生地が傷まないように歯ブラシなどで優しく叩くようにしましょう。シミが取れたら水で軽くすすぎ、衣類に合った方法で洗濯すれば終了です。
ボールペン
ボールペンのシミは、インクの種類によって油性と水溶性があります。ゲルインクのボールペンでできてしまったシミは、家庭では落とすのが難しいのでクリーニング店に任せるのがいいでしょう。
油性ボールペンは、消毒用エタノールを使って落としていきます。汚れてもいい布を敷き、汚れた衣類を「シミ部分が布に付くように」置きます。消毒用エタノールをインクで汚れた部分に上から少しずつかけていき、綿棒などで汚れ部分を叩いてインクを溶かし出していきます。
インクがシミ出てこなくなるまで繰り返したらシミ部分を軽く水ですすぎ、その後は普通に洗濯するだけです。消毒用エタノールがない場合は、プロピレングリゴール類を含んだ除光液、あるいはクレンジングオイルでも代用することができます。
一方、油性ボールペンに比べ、水溶性ボールペンのシミは落ちやすい汚れです。石鹸を付けて揉み洗いすれば大抵は落ちるので、それを繰り返し、水で洗い流せば終了です。
蛍光ペン
落とすのが難しそうな蛍光ペンのインクも水溶性です。除光液や石鹸で簡単に落とすことができます。ただし使われている顔料によって落ちやすさが変わってくるので、全ての蛍光ペンインクがすぐ落ちる、という訳ではありません。
また、水溶性であっても染料の一種であることに変わりはありません。すぐ洗濯できないから、といって水に浸けておくと、あのカラフルの塗料が繊維の深くにまで入りこみ、シミがかえって広がってしまう可能性があります。水溶性の汚れであっても甘く見ないようにしましょう。
蛍光ペンに使われているインクの色素は紫外線に弱いという特徴があるので、洗濯機から出したときは落ちていなくても、天日干しにしたらいつのまにか消えていた、ということもあります。
除光液や石鹸でシミが完璧に落とせなくても諦めず、一度干してみましょう。ただし乾燥すると一気に落とすのが難しくなってしまうので、シミ取りをする前にいきなり日光に晒すのは厳禁です。あくまで最後の手段として覚えておきましょう。
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【外出先で汚れた時の応急処置】早めに汚れを落とすことが大切
衣類に付いてしまったシミはとにかく早く処置することが大切です。時間が経てば経つほどシミを落とすことは難しくなります。それは汚れが繊維の奥にまで入り込み、シミの成分が変化してしまうからです。
自宅で付いたシミであればすぐ処置をすることは可能ですが、問題は出先で汚してしまったときです。その場でできる限りの応急処置を行い、帰ったらすぐにシミ取りをするようにしましょう。
【応急処置】醤油、コーヒー
醤油やコーヒーなどの水溶性のシミは、シミを濡らして他の布に移し取ります。まずティッシュを水につけてシミを軽く塗らし、シミの裏側にハンカチを当ててティッシュでシミを押さえて移し取ります。最後に乾いたティッシュで水分を取って完了です。落ちにくいときは、ハンドソープを少し馴染ませるといいでしょう。
【応急処置】ケチャップ、カレー
ケチャップやカレーなど、油分を含んだものを衣類にこぼしてしまったときは、油分を取ってから石鹸でできるところまで落とします。ティッシュか乾いた布で押さえて油分を吸い取ります。このとき焦って擦るとシミを広げてしまうので注意しましょう。
次にシミの裏側にハンカチかティッシュを当てます。別のティッシュを濡らしてハンドソープを付け、シミと馴染ませて汚れを移し取ります。ある程度シミが薄くなったら、水を含ませたティッシュで石鹸分が残らないように落とし、最後に乾いたティッシュで水分を取ります。
【頑固なシミ汚れの取り方】衣類用ワイドハイターに一晩つけ置き
シミを取らないまま長時間が経過すると、自宅で汚れを落とすことが難しくなってきます。頑固なシミ汚れは、衣類の繊維に入り込み変色しているため、強く擦ると生地を傷めてしまう可能性があります。
どうしても自分でシミを取る場合は、衣類用ワイドハイターのような酸素系漂白剤に浸け置きしましょう。浸ける前に、生地に直接塗布するタイプの漂白剤を使うとより効果的です。一晩おいてそれでも汚れが落ちていなかった場合は、固形石鹸を使ってつまみ洗いをします。その後、洗濯機で洗えば完了です。
どうしても落ちないシミは、クリーニング店のシミ取りサービスを利用
自宅で洗えない衣類に付いたシミ、あるいは大切にしている衣服に付いたシミは、クリーニング店に出してプロの手で取ってもらいましょう。ただしシミは大きさや種類、付いてからの時間、服の素材や色などの要素によって取り方が変わってきます。
クリーニング店であっても、変色している、あるいはこれ以上やると生地を傷めてしまう可能性があると、シミ抜きを断られてしまうことがあります。本当に無理だというケースももちろんありますが、「この店では無理」という場合も少なくありません。その場合は他のクリーニング店で相談してみるのも手です。
シミ取りサービスを扱っているかは、クリーニング各社によって変わってきます。無料で行っている所もあれば、別途「シミ抜きコース」を設定して追加料金を取っているところもあります。
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まとめ
- シミを落とす前に衣類の素材を確認
- 水溶性のシミはキッチン洗剤で落とす
- 油性のシミはクレンジングオイルやベンジン、消毒用エタノールを使用
- 衣類のシミは時間がたつほど落としにくい
- 頑固なシミは漂白剤で一晩つけ置き
衣類のシミは時間が経過すると落ちにくくなってしまうため、早めの処置が必要です。汚れた部分に、直接塗るタイプの漂白洗剤を使い、酸素系洗剤でひと晩浸けるといいでしょう。
クリーニング店を利用するのも手ですが、シミ抜きは高度な技術が必要になります。そのため、そもそもシミ抜きを行っていないクリーニング店もあります。ほかにも、衣類のダメージやお客とのトラブルを避けるために受け付けていないところもあります。
1つのお店で断られても、他のお店であれば受け付けてくれるかもしれません。クリーニング業者の中にはシミ抜きに力を入れ、専門の職人が在籍しているところもあるため、大切な衣類のシミを何とかしたい時は利用してみましょう。シミ取りサービスが無料の宅配クリーニングを比較した記事も合わせてご覧ください。