忙しい人にとっては、宅配クリーニングは一歩も家から出ないで、クリーニングに出せるとても魅力的なサービスです。洗濯物がたくさんある場合は、たとえ近くにお店があっても面倒だし大変なので、宅配業者に集荷してもらえることで人気が高まっています。
しかし、サービスを利用してみたいけれど、テレビや新聞などでトラブルや苦情を目にすると、不安に感じる人もいるのではないでしょうか。そこで、これから宅配クリーニングを利用しようと考えている人に、できる限りトラブルを避けるためのポイントをご紹介します。
宅配クリーニングで実際にトラブルになった事例
一般のクリーニング店でもよくある色落ちや破れなどの他に、宅配クリーニングに目立つトラブルがあります。実際に、どのようなトラブルがあるのか、宅配クリーニングで特に多い3つの事例を見てみましょう。
事例1:衣類がしわくちゃで戻ってきた
宅配クリーニングでは、どうしても衣類のタタミジワができやすい傾向にあります。できるだけシワができないように業者によっては、緩衝材を入れてゆったりとした梱包を工夫するなどの対策が取られています。
しかし、どうしてもシワが残ることは起こり得るので、衣類が届いたらできるだけ早く開封して、ある程度の時間吊るすように指示をする業者が多いです。ほとんどの場合、折り目が付くほどのしっかりとしたシワではなく細かなシワが多いので、1日~2日吊るしておくことでなくなります。
ただ、どうしてもシワが取れない時は、再度クリーニングをしてもらえるように依頼をするようにしましょう。
事例2:ボタンなどの破損、汚れやシミが落ちていない
大切な衣類をきれいにするためにクリーニングに出したのに、ボタンが取れていたり、傷がついていたり、ファスナーが閉まらなくなっていて破損しているトラブルは怒りたい気持ちになります。クレームの中には、初めから壊れていたのに気づかないケースも少なくありません。明らかに覚えのない破損はすぐに問い合わせをすることが大切です。
また、破損はしていないけれど、汚れやシミが取れていなかったということも少なくありませんが、これは、一般のクリーニング店でもよくあるトラブルです。宅配クリーニングでは見つけた汚れやシミは無料で落としてくれる業者もありますが、発見されなかったシミに関しては約束されていません。
汚れやシミは、ついてからの時間経過や、生地の素材・汚れの種類など色々な角度から見極める必要があるので、落とすには高度な技術を求められます。さらに、必要以上に落とそうとすると生地が傷んでしまう可能性もあるので、経験豊富なプロの技が必要です。このような理由から、汚れが落ちずに戻ってくることがあるのです。
事例3:料金に関するトラブル
近くのクリーニング店ならあらかじめ店員と、衣類の素材や装飾品などについて確認することができます。しかし、宅配クリーニングでは直接店頭でのやりとりがないので料金がその場で確定せず、実際に業者が届いた衣類をチェックした時の、金額と自分が考えていた金額とが異なることがあります。
特に、ジャケットの部類で出したものが、コートに分類されていたり、フォーマルなドレスやワンピースのスパンコールや、レースなどの装飾料金が別に加算されていたりすることが少なくありません。 また、間違えて取扱除外品を送ってしまった場合なども、業者から着払いで送り返されてしまうケースもあります。
【トラブルを避けるには店選びから】良い宅配クリーニング店の見分け方
宅配クリーニングで一番重要なことは店選びです。インターネットを介するので、注文から受け取りまで直接スタッフと会話をすることがないので、信用できる店舗を選ぶことが大切です。良いお店の基準に、以下のようなチェックポイントが挙げられます。
◆ポイント1◆賠償があるかどうか
宅配クリーニングのホームページには、サービス内容や料金など様々な情報が書かれています。情報量が極端に少ない業者はその時点でアウトですが、この時必ずチェックしたいのがトラブルなどが発生した際の賠償基準が明確に記載されているかどうかです。
その一つに、全国クリーニング生活衛生同業組合連合会などへの加盟があり、仮にクリーニングトラブルが発生した場合、クリーニング事故賠償基準に則って賠償が行われます。トラブルは起こらないのが一番ですが、もし事態が発生してしまった時には、保証があるかないかは依頼主の物質面だけでなく精神面にも影響を及ぼします。
基準はそれぞれの宅配クリーニング業者で異なる可能性があるので、心配な場合は各ホームページに掲載されている内容をチェックしてください。
◆ポイント2◆インターネット、メディアでの口コミ
良い宅配クリーニング店を見つけるのに、インターネットでの口コミやメディアなどに取り上げられていることも参考になります。特にメディアで取り上げられている店舗は知名度が高いので、対応も良いと考えられます。
また、料金や送料が分かりやすく書かれていることも重要です。料金の設定には大きく2つあります。衣類の一つ一つに料金を設定しているケースと、パック料金を設定しているケースです。パック料金の場合、業者が指定する枚数ならどんな衣類を送っても料金は同じなので、高い料金の衣服をたくさん出す時にはとてもお得です。これに対し、衣類一つ一つに料金が決められている場合は、内容が詳しく書かれているかどうかを確認することが大切です。
◆ポイント3◆お店独自のサービスや特典
その他に、お店独自のサービスや特典など、使いやすさ・利用しやすさも大事なポイントです。宅配クリーニング業者には、専用のバッグを用意しているところが多く、わざわざ自分で袋などを用意する手間が省けて便利です。また、ポイントサービスや割引など、利用することで何かしらメリットがあると継続しやすくなります。
【トラブルを未然に防ぐには】事前に衣類をチェックし、記録を残す
それでは、トラブルに遭わないためにはどのようなことを事前にしておけば良いのでしょう。
▼ほつれやボタンが取れかけていないか、衣類の写真を撮っておく
まず、宅配クリーニングで多いトラブルに破損や紛失などがありますが、それを防ぐには事前に衣類の写真を撮ることがとても有効です。自分の家から衣類を送り、受取も自宅でできる便利な宅配クリーニングですが、配送中に衣類が破損したり紛失したりする恐れがあるのも事実としてあります。
直接店舗に持ち込んでスタッフと顔を合わせていない分、集荷の時に衣類の一部が他の荷物と混ざってほつれてしまったり、到着してから間違った保管場所に送られたりするなど、様々なトラブルが起こることが考えられます。
そのようなトラブルを未然に防ぐためにも、衣類を一通り確認し写真を発送前に保存しておきます。そうすれば、配送中の破損は問い合わせをすることが可能になりますし、仮に紛失した時も荷物を再確認することが容易にできます。
▼汚れやシミなど気になる場合、あらかじめ確認してメモに残す
写真だけでなく、同梱する衣類のメモを記録するとさらに良いです。検品時にほとんどの宅配クリーニング業者でもチェックが行われますが、見落とされる可能性はないとは言い切れません。また、きちんと送る前に衣類を確認して記録を残しておくことで、発送後に付いた汚れなどが明確になります。
あらかじめ指示できるカードが用意されている時は、それに記載すればスムーズにクリーニングも進みます。汚れやシミは100%落とせるわけではないことを心に留めながら、明らかに業者側に非がある場合は再仕上げを依頼することも可能になります。
悪徳なクリーニング業者に対しては証拠になるので、お互いのためにもはっきりと記録を残しておきます。さらに、宅配クリーニング業者のホームページなどで、破損や紛失した場合にどのような対応をしてくれるか確認しておくとさらに安心です。
▼ズボンやスーツのポケットの中に何か入っていないか点検する
宅配クリーニングに衣類を送る前に、お金やキャッシュカード類・ポケットティッシュなどがポケットに入っていることがあります。また、ボールペンなどインクを含むものがポケットに入っていると、大きな汚れの原因になるので、クリーニングに出す前に忘れず点検をしてください。
▼衣類の素材などでどのくらいの料金が発生するのか確認をする
クリーニングの料金の他にオプションなども事前に問い合わせておくと安心です。確認メールなどが送られてきたら、証拠として保存してください。
衣類に付属しているベルトやフードなどは、風合いがクリーニングで変わることがあるので、違和感を無くすためにも一緒に出す方がいいでしょう。
【宅配クリーニングでトラブル】業者にすぐ相談、冷静に対応をして解決へ
もし、トラブル被害に遭ってしまった場合は、どのように対応すると良いのでしょうか。
◆送ったはずの衣類が紛失
気づいたらすぐに宅配クリーニング業者に連絡をします。状況を照らし合わせて、配送中のトラブルなのか、クリーニングの作業中のミスなのかをはっきりとさせます。どうしても分からない時は、宅配クリーニング店が加盟している協会の事故賠償基準に従って賠償を請求することが可能です。
◆汚れやシミなどが残ったまま戻ってきた
業者側が一方的に悪いという線引きが難しく、関係が悪化するケースが少なくありません。特に透明な液体などが元々付着しており、クリーニングで使用した薬品に反応してシミになって出てきたということもあります。
◆衣類に穴が開いていた
虫食いなどで目に見えない小さな穴が既に開いていて、洗濯することで広がり、目に付くようになったなど、自分の保存状況が悪かったために被害が広がることもあります。送る際に残しておいた写真やメモなどと照らし合わせながら、状況を冷静に判断して、業者側と話し合うことがスムーズに解決する方法です。
宅配クリーニング店のホームページで記載されている、メールや電話などの問い合わせ方法や、相談方法で早急に連絡を取ってみましょう。事実を正確に伝え、冷静に対応することで業者側も誠実な対応をしてくれます。ただ、明らかに業者側が悪く、責任逃れをするようならば、消費者センターや国民生活センターなどに相談することになります。
まとめ
便利なサービスとして全国に急速に広まっている宅配クリーニングは、上手く活用することで本当に力になってくれます。ただ、衣類がシワになって戻ってきたり、紛失や汚れが付着している・料金が思っていたものより高かったなどのトラブルも発生している現実があります。
トラブルを未然に防ぐためには、衣類を宅配クリーニング店に送る前に写真やメモで記録を残しておくことが重要です。それにより、実際にトラブルが発生した際に依頼主も業者も冷静な判断を下すことができます。どうしても解決しない時は、最終手段として消費者センターに相談します。
- トラブルなどが発生した際の賠償基準が、ホームページに明確に記載されている
- インターネットでの評判が良かったり、メディアなどに取り上げられている
- 料金や送料が分かりやすく書かれている
- 顧客が利用しやすいような特典やサービスを提供している
一般のクリーニング店と違い、ネット上で顔を合わせることなく契約が進むので、宅配クリーニングを利用する際には、事前にホームページで信頼できる業者かどうかを確認することが大切です。
宅配クリーニングでもトラブルなくクリーニングしてもらえる店はたくさんあります。我が家では以前、口コミで評判の宅配クリーニング「リナビス」を利用してみました。まずはお試しで衣類5点セットで出してみました。
クリーニング中は途中経過を報告してくれたり、仕上がり具合をメールでお知らせしてくれるという安心サービスがありました。仕上がりも大満足で、破損などはもちろんなく、配達中のたたみじわも全く問題ありませんでした。要望しなくても毛玉取りまでやってくれて、対応の良さを感じました。口コミが良いのもうなずけます。リピート特典もあるので、2回目も利用しようと思っています。
信頼できる宅配クリーニング店をお探しなら、参考までに次のリナビスレビュー記事もご覧ください。率直な感想を載せています。