洗濯物を部屋干しにすると、ちゃんと洗って乾かしたはずなのに何とも言えない嫌な臭いがすることがあります。部屋干しをしても洗濯物が臭わないようにする方法はあるのでしょうか。ここでは洗濯物と臭いの関係、臭いを防ぐ効果的な洗濯の仕方まで紹介していきます。
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【部屋干し臭の原因は雑菌】乾くのに時間がかかるため菌が繁殖
部屋干し臭とも生乾き臭とも言われる洗濯物の臭いの原因は、洗濯で落としきれなかった皮脂などの汚れや、それをエサにして繁殖した雑菌によって作り出されるものです。人が身につけていた洗濯物には汗や皮脂などがつきますが、その中にはタンパク質が含まれており、それが付着した衣服を湿った状態で放置すると、雑菌がタンパク質を餌にして繁殖していきます。
洗濯物を外干しすると日光があたり、風も通るので雑菌が繁殖する時間がないのですが、部屋干しの場合は風通しがよくないため、洗濯物が乾くのにどうしても時間がかかってしまいます。また、日光による紫外線殺菌の効果も得られません。汚れがついた洗濯物を湿った状態で置いておくと、とんでもない勢いで雑菌が増えていきます。
一度雑菌が繁殖して生乾き臭がするようになるとなかなか取れません。その日に着た洋服や下着、使った後のタオルなどを、洗わないでそのまま放っておくとその間にどんどん菌が繁殖してしまいます。一度でも着た服には皮脂や汗による汚れがたくさんついているため、洗濯物は溜め込まないで毎日洗濯しましょう。
洗濯物を洗うまでの間、脱いだ服を直接洗濯機に入れておくのもNG。洗濯機の中は風通しが悪く、いつも湿った状態で雑菌が繁殖しやすい場所です。洗濯物は通気性の良いカゴなどに入れておきます。バスタオルは吊るしておいたり、濡れた衣類はハンガーにかけ、すこしでも乾かします。特に夏場は菌の繁殖スピードも早くなるので要注意です。
部屋干しの臭いを防ぐ6つの洗濯テクニックを紹介
今度は実際に洗濯していきましょう。ここでも雑菌の繁殖を防ぎ、部屋干し臭をさせないための6つのテクニックを紹介していきます。
1.洗剤の力を借りる
洗剤は除菌・抗菌効果のあるものを使います。「部屋干し用」と書かれている洗剤や、あらかじめ酸素系漂白剤が含まれている洗剤を使うと臭いを防ぐ効果があります。柔軟剤を使用するのもいいでしょう。ただし柔軟剤は使いすぎると香りがきつくなるので使用量を守ることが大切。
柔軟剤同様、洗剤は規定量を守って使用します。洗剤の量を多めにしても洗浄効果が上がるわけではありません。洗剤が多すぎるとかえって洗浄力が落ちたり、とけ残りの原因になったりすることもあります。
2.洗濯物を詰め込みすぎない
洗濯物の量は洗濯機の7割程度が理想と言われています。洗濯物の量が多過ぎると、洗濯槽の中で衣服がうまく動かないのでしっかり洗うことができず、汚れが残ってしまいます。手間はかかりますが、部屋干しをするときには洗濯を何回かに分けるか、厚手のものは後日に回すなどの工夫をして詰め込み過ぎを避けましょう。
3.酸素系漂白剤を使う
洗濯の際に漂白剤を使うことでも洗濯物の臭いを防ぐことができます。漂白剤を使うときは40度くらいのお湯を使うことでより効果をあげることが可能です。ただし50度を超える熱いお湯で漂白剤を使用すると生地が傷んでしまう場合があるので注意が必要。
また、漂白剤には酸素系漂白剤や塩素系漂白剤など色々な種類があります。部屋干し臭には酸素系の漂白剤が効果を発揮します。違う種類の漂白剤を混ぜて使うと危険なので絶対にしないでください。
洗濯物が少量の場合はつけ置き洗いをします。バケツに40度のお湯を入れ、漂白剤をよく溶かして洗濯物を入れ、20分程経ったら普通に洗濯機で洗濯します。洗濯物が多い場合は洗濯機に洗濯物を入れてから洗剤と漂白剤を入れ、40度くらいのお湯を入れて洗います。
4.重曹を使う
重曹も洗濯の際の臭いの予防になります。使い方は簡単、洗濯槽に40度のお湯を入れ、水10Lに対して大さじ1杯程度の重曹を溶かしておきます。あとは普段使用している洗剤を入れて洗濯するだけ。重曹には消臭効果があり、臭いの元になる皮脂汚れも落としやすくする効果があります。さらに、重曹は洗濯物の色を鮮やかにするという効果もあります。
重曹は月に1度くらいの割合で行うことで菌の増殖をストップさせることができるので、洗濯物の臭いが気になってきたら取り入れてみましょう。
5.お風呂の残り湯を使うのは「洗い」のときだけ
節水のために、お風呂の残り湯を使うという方も多いですが、お風呂の残り湯には雑菌も多く含まれています。節水には効果的ですが、雑菌の繁殖という意味ではあまり効果はありません。お風呂の残り湯を使うのは「洗い」の時だけにして、「すすぎ」には必ずきれいな水道水を使うようにしましょう。
6.水分を残さない
臭いを防ぐためにはしっかり水分を飛ばしてから干すことが大事です。脱水を2回行う、軽く乾燥機をかけてから干すと、乾きやすくなり雑菌の繁殖も抑えられます。
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【洗濯物の干し方】少しの工夫で部屋干しでも早く乾かせる
洗濯物の干し方も臭いに関係してきます。臭い対策には洗濯物を濡れた状態で放っておかないことが重要。洗濯が済んだらすぐに取り出し、洗濯もの同士がくっつかないよう、間を開けて部屋の中央のやや高いところに干すようにします。
カーテンレールや窓際に干すのはやめましょう。湿気がたまりやすく、臭いやカビがつきやすくなります。エアコンや除湿機、扇風機などを利用して湿気を取り、風が当たるようにして空気の通り道を作ります。除湿機は下から、扇風機は横から風が当たるようにします。
洗濯物の干し方でもっとも効率的なのはアーチ型に干すことだと言われています。外側に長いものをかけ、内側に短いものをかけて干すと早く乾くことが実験でわかっています。洗濯物同士の間は少なくとも5センチは開け、風の通り道を作ります。
バスタオルやシーツなどの大きなものはピンチハンガーに蛇腹にかけると場所を取りません。ズボンなどは裏返しにしてポケットが外側になるように筒状に干します。タオルは重ならないようずらして干し、トレーナーなどの厚手のものはハンガーを2本使うなどして、内側に風が通るようにして干しましょう。
Yシャツは全体のシワを伸ばし、第1〜第3ボタンを止めて襟を立てるようにして干すと乾きもよく、仕上がりもパリッとキレイになります。
ついてしまった部屋干し臭は熱で取る!嫌なにおいを消す方法
一度ついてしまった臭いを消すには洗い直しが必要です。ここでは熱を使って臭いを消す方法を紹介していきます。
◆熱湯につけ置き
臭いがついてしまった洗濯物を、60度以上の熱湯に30分つけ置きします。臭いの元になる菌の一つに「モラクセラ菌」があり、この菌は熱に弱く60度以上で死滅します。あまり長くつけ置きすると生地が傷んでしまうので、30分ほどつけ置きした後、通常通り洗濯機で洗います。
◆アイロンをかけてから干す
洗濯物を干す前の湿った状態の時にアイロンの温度を中(150度程度)以上にしてかけましょう。蒸気が出て、ほぼ乾いた状態になるまでしっかりかけます。この時、湿気が多くなるスチーム機能は使わない様にして下さい。
◆乾燥機を使う
乾燥機があれば、ある程度乾かしてから干すことで、濡れた状態を短縮できます。また、家庭用乾燥機の温度は60度くらいですが、コインランドリーの乾燥機は80度以上になるのでついてしまった部屋干し臭を消すにはより効果的です。
臭いの原因は洗濯機にも隠れてる!洗濯槽を掃除しよう
部屋干しの臭いの原因は洗濯物だけではありません。毎日使う洗濯槽の汚れが原因ということも考えられます。洗濯機は1〜2ヶ月に1度くらいの割合で、市販の洗濯槽洗剤を使って洗濯槽をキレイにしておきましょう。
洗濯槽用の洗剤には塩素系の洗剤と酸素系の洗剤がありますが、汚れがよく落ちるのは酸素系の洗剤です。過炭酸ナトリウムが配合されていてカビも根こそぎ取ることができます。
■洗濯槽の掃除の仕方
- 洗濯槽に水を最高レベルまで入れる
- 洗濯槽洗剤を投入して回す
- 一晩(5~6時間)放置する
- 排水後、水を入れ替えてすすぎ洗い
洗濯機に洗濯槽洗浄コースがある場合はそれを利用しますが、ない場合は上記の洗い方できれいになります。途中で真っ黒な汚れが浮いてくるのでネットなどを使って取ってくださいね。ドラム式の洗濯機などで水が斜めにしか入らない場合は時々洗濯槽の位置を変えて全体が、まんべんなくつかるようにしましょう。
洗濯槽の掃除には半日くらいかかります。洗濯槽の掃除をしている間は同時に洗濯することができないので夜の間に行い、翌朝にすすぎ洗いだけします。洗濯槽の汚れがどうしても取れない場合は専門の業者に依頼して、洗濯機を丸ごとクリーニングしてもらう方法もあります。費用はかかりますが、ドラムの裏側までキレイに掃除してくれるので臭いも取れて気持ちよく使うことができます。
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まとめ
洗濯物に「部屋干し臭」をつけないためには
- 洗濯物はすぐに干し、濡れたまま放置しない
- 洗剤は「部屋干し用」、漂白剤は「酸素系」を使用する
- 風通しの良い部屋の中央に干し、扇風機や除湿器を活用
- ついてしまった部屋干し臭は熱で撃退
洗濯物は天気のいい日に外干しするのが理想的ですが、様々な事情で部屋干しせざるを得ないときは、これらのポイントを押さえ、なるべく短時間で乾かしてしまいましょう。